top of page
渡邉 定好

起業家に大人気!シュンペーターのイノベーション理論について中野剛志先生に解説してもらいました。

NotebookLMによるまとめ

[三橋TV第950回]中野剛志・三橋貴明・saya


シュンペーターのイノベーション理論において、「信用創造」は極めて重要な役割を果たしています。イノベーション、つまり新しい結合による製品やサービスの創出は、既存の枠組みを超えた新たな試みであり、そのためには、通常では利用できない資金が必要となります。この資金を供給するメカニズムが、信用創造なのです。

以下に、信用創造の重要性に関する詳細を説明します。

  • イノベーションには資金が必要: 新しい製品やサービス(例えば、馬車しかない時代に自動車を開発するような場合)を開発するには、多額の資金が必要です。しかし、イノベーションがまだ起きていない世界では、企業は十分な貯蓄を持っていないことが多く、既存の資金を融通するだけでは、新たなイノベーションのための資金を確保できません。

  • 信用創造が新たな資金を生み出す: シュンペーターは、銀行が貸し出しを行う際に、預金という新たな貨幣を創造するという信用創造のメカニズムを重視しました。つまり、銀行は、既存の預金を貸し出すのではなく、貸し出しによって新たな預金を生み出すことができるのです。このメカニズムによって、イノベーションに必要な資金が供給可能になります。

  • 従来の貨幣観との違い: 一般的な経済学の考え方では、銀行は預金を集めて、それを貸し出すと考えられています(貸付資金説)。しかし、シュンペーターは、これは誤りであると指摘しました。実際には、銀行は貸し出しによって預金という貨幣を創造しており、貸し出しと預金の因果関係が逆であると主張しています。

  • 経済発展の原動力: シュンペーターは、この信用創造のメカニズムこそが、経済発展の原動力であると捉えていました。なぜなら、信用創造によって、イノベーションに必要な資金が供給され、新たな産業が創出され、経済が成長していくからです。もし、この信用創造のメカニズムがなければ、イノベーションは起こらず、経済発展は停滞してしまうでしょう.

  • 多くの人が見落としている点: シュンペーターはイノベーション理論の提唱者として知られていますが、彼の理論の中核には、この信用創造の概念があることを多くの人が見落としていると指摘されています。彼自身も、著書の中で信用創造について繰り返し述べており、その重要性を強調しています。

シュンペーターの理論によれば、イノベーションは単なる技術革新ではなく、資金調達のメカニズムと深く結びついています。信用創造は、この資金調達を可能にするための重要な要素であり、経済発展を理解するためには不可欠な概念です.

Comments


bottom of page